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中文翻訳編集:黄淑菁
英文翻訳:白須康子 英文翻訳:伊藤菜月妓 英文翻訳:坂元一枝 (2010.4月起) |
月が黄色く輝く真っ暗な夜空を渡っていく渡り鳥の群れ、 海風に立ち向かいながらも、懸命に海を舞う蝶たち、 砂漠を転げるように飛ばされて行く草のボールなどなど、 自然界には、写真や動画でないと、想像しても想像を遥かに 越える神秘の世界がいっぱいだ。 そんな中でも、今の子どもたちは幸せだと思うのは、 到底想像しても届かなかったような、自然界の不思議を、 開発された小さなカメラや、自然カメラマンの目によって、 写真としてその目で見えるということのありがたさを、 この間、しみじみと感じた。 というのは、到底アリなどの小さな地中に住む虫たちの 生活を知るよしもないが、昔、ファーブル昆虫記か、 他の虫の本で読み、その生態が異常なために、大人になっても 覚えていたアリの姿を、ドキュメンタリーの映像でテレビで 観ることが出来たのだ。 そのアリは、「蜜壷アリ』と呼ばれている。 オーストラリアの砂漠という過酷な条件の中に住んでいる ために、そのアリはとても賢い変化を遂げた。一部の 働きアリの中に、仲間から異常な量の蜜をもらううちに、 お尻の部分が、本当の蜜の壷のように他のアリの何十倍の 大きさに代り、蜜を貯める壷のような体にお尻の部分が 変化してしまうのだ。 そういう体になった蜜壷アリは、奥の食料の貯蔵庫である、 穴の天井に捕まったまま、もうそこから動かなくなる。 というか、お尻もまん丸くパンパンになるので、もう 自分では動けなくなるのだ。 仲間のアリは、蜜を蓄えたお尻を持つそのアリたちに 餌を口移しで渡すので、蜜壷アリは生き伸びて行く。 その代りに、蜜壷と化したアリは、仲間に蜜を分ける 食料庫となるのだ。 昔、このアリのことを本で読んで、本に描かれた 挿絵に、恐ろしさも感じたものだ。生きたまま動きもしない で、蜜壷として生きながらえていく、、、。なんだか ものすごく怖かったのだ。 その当時は、このアリの写真や動画もないから、自分の頭の 中で蜜壷と化したアリのことを想像したものだ。 ところが、先日自然の番組にこのアリが登場した、 美しい巣の中で働くアリが映し出されて、白い幼虫のうちから、 沢山の蜜をもらいながら成長していくアリの姿が写っていた。 蜜色に透けたお尻を持っているので、映像が美しかった からか、あまり気の毒だとか、可哀想という感覚がない。 食料庫に移動させられて釣るさっている様子は、まさしく 飴色の丸いガラスビンが何本も下がっているように見える。 それにしても、奇妙な生態だ。生き伸び、子孫を絶やさない、 生き物はさまざまな種においてそれぞれ、知恵を働かせ、 その土地土地に適応しながら、進化を遂げて来たのだ。 ああ、でも、蜜壷アリのような一生は、私には無理だな、、、。 まさしく本当に、犠牲の精神そのものでもある。
by cinniyan
| 2016-07-22 06:30
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