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中文翻訳編集:黄淑菁
英文翻訳:白須康子 英文翻訳:伊藤菜月妓 英文翻訳:坂元一枝 (2010.4月起) |
沖縄にある古本屋から、茂田井武の描いた珍しい「ドリトル先生」の本を買った。 テレビがまだ普通の家庭になかった時代にあった幻燈という幻燈機という 機械でスライドした絵や写真に光線をあて、拡大して白い 幕にうつしだすというものがあったのだけど、その幻燈のために茂田井武が 描いたものだ。1951年に、全部で31点の絵を描いている。 物語は、前半の部分のみなのだが、原作者のヒュー・ロフティングが自分で描いた、 ドリトル先生の挿絵のユーモラスな空気がよく出ていると思った。 ドリトル先生の世界は、どこかひょうきんでユーモラスでなければ、成立しないと 子どもの時に熱狂していた私には思われる。茂田井氏は、いくつかの美術学校に 通った後、ヨーロッパを旅した後で、子どもの本の挿絵を描いたという。 戦後、48才の若さで亡くなる10年の間に、多くの子どもの本の素晴らしい 挿絵を残してくれた画家だ。気管支ぜんそくと肺結核のために、病床の横に 机をおいて、3人の子どもに絵を見せたり、お話を語ってあげていたそうだ。 幻燈も、家族団らん、笑いやおしゃべりをしながら、繰り返し賑やかに 楽しんだという。この絵は、ご遺族の許しを得て、本にまとまった貴重なもので、 いくつかの雑紙でこの絵は発表になり、刊行された。私も子どもの頃、 「ドリトル先生」の物語が大好きだった。動物と話の出来るドリトル先生は、 それだけでも羨ましかったし、180才になる助手のオウムのポリネシアといい、 次々に起こる不思議な事件に胸が躍った。月から蛾に乗って帰ってくる様子は、 今でも心に刻まれている。ほんとに、私にとって茂田井氏とドリトル先生は、 貴重で素晴らしいコラボレーションと言える。
by cinniyan
| 2016-02-29 06:30
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