リンク Link
カテゴリ
以前の記事
検索
ファン
ブログジャンル
画像一覧
中文翻訳編集:黄淑菁
英文翻訳:白須康子 英文翻訳:伊藤菜月妓 英文翻訳:坂元一枝 (2010.4月起) |
昨日は、久しぶりに暖かな日だったので、お洗濯ものを
干す時に、裸足になって干していた。 「アーシング」という言葉が流行っているが、簡単に 言ってしまえば、体内に溜まった電磁波を、体外に放出し、 大地のエネルギーを得るという健康法のことだ。 日差しがまぶしく、靴下を脱いで大地に立つだけで、 なんだか力が蘇るような、自分が大地と一体だったことを思い出す。 昨日は、スウェーデンの政府が、戦争への供えをするように と国民に通知したという驚くニュースが入って来て、悲しい。 北欧は、前に行ったけれど人柄も昔の日本人のようで、 女性の自立も素晴らしかった。 北欧のテキスタイルのデザインセンスなど、寒い国だからこその 家の中を楽しくしたいという気持ちに溢れたデザインで大好きだ。 大好きなムーミン童話を生み出した国でもある。 今の北欧と戦争が、あまりに似つかわしくなくて、ショックだった。 戦争になったらみんな壊れてしまうんだ、どんな素敵な文化があっても なくなってしまう、もちろん尊い人間の命だって取られてしまう。 本当に戦争なんてしてはいけない。 そんなことを思いながら、ふと久しぶりにヘルマン・ヘッセの 「庭仕事の愉しみ」の本を開いた。 この本は、いかに人は良く老いるかについてのエッセイのようだが、 土とたわむれることの喜びが、本全体から、庭仕事への愛情が感じられて、 特に春先に春を迎え、これから庭仕事をまた精をだすぞ!と いうような時に読むと、ぴったりの本だ。 『庭仕事の愉しみより、日記帳の頁』 ヘルマン・ヘッセ 家の裏の山腹に私は今日 木の根と石だらけのところを掘って 大きな深い穴をひとつ作った そこから石という石を取り除き もろい やせた土も運び去った。 それから一時間私は古い森の中で あちらこちらに膝をついて 朽ちた栗の切り株の中から シャベルと手で あたたかいキノコの匂いのする あの黒くてやわらかい森の土を 二つの大きなバケツいっぱいに集めて運んだ そして穴の中に一本の木を植えて その木のまわりを心をこめてこの泥炭状の土で囲い ひなた水をゆっくりと注ぎ込み その音に優しくあふれるほどたっぷりと水をやった。 その小さな若木はそこに立っている。そしてその木は 私たちが消し去ってしまい 私たちの時代の 騒々しい偉大さと果てしない困窮と物狂おしい不安が 忘れ去られてしまったとしても そこに立っているだろう。 南風がその木を曲げ 暴風雨が激しく揺さぶるだろう 太陽が笑いかけ 湿った雪がのしかかるだろう。 マヒワとゴジュウカラがその木にすむだろう もの静かなハリネズミがその根元を掘りかえすだろう。 この木が体験し 味わい 耐えたもの 年月の流れ 動物の世代の交代 負傷 治癒 風と太陽の友情 それらは毎日その木から流れるだろう ざわめく木の葉の歌となって 穏やかに揺れる梢のやさしい身振りとなって 冬眠している芽を潤す樹脂を含んだ汁の 繊細な甘い香りとなって 自らに満足して自らとたわむれる 光と影の永遠のたわむれとなって流れ出るだろう。
by cinniyan
| 2018-01-19 07:26
Powered by nishina sachiko
Copyright © 2007 RakuZan Co. All Rights Reserved. |
ファン申請 |
||