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中文翻訳編集:黄淑菁
英文翻訳:白須康子 英文翻訳:伊藤菜月妓 英文翻訳:坂元一枝 (2010.4月起) |
新しい私の絵童話『きらわれものの こがらしぼうや』が、
1月の24日頃に出版となり、そろそろ店頭に並び出すはずだ。 出版しようとがんばってくださった、PHPの編集者の山口さんにも、感謝したい。 本には、それぞれの運命があるといつも思う。 今、他社と進めている本は、もう3年くらい前からなんだかんだと 編集者とやっているものだし、実はこの絵童話は、昨年の若葉の頃あたり に、お手紙をいただいて何か物語を書いて欲しいと以来されたもので、 1年経たないうちの出版ということになった。 ずっと出版したくて、何度かチャレンジしても出版にいたらなかった 物語もあると思えば、今回のようにスムーズに進んで出版にこぎ着ける 本もある。 いつも、物語には愛情を注いでいるし、私の中での思い入れの大小は ほとんどないつもりで真剣に取組むけれど、それとは関係ないところで、 出版への道を辿るものと、そうではないものもある。 けれど、出版に至らない作品でも、時代と共にまた日の目を 見るものもあるかもしれないし、あまり出版出来なかった物語についても くよくよしないで、眠らせておく感じだ。 さて、この物語は,実は他の出版社と進めていた秋の物語の中に 木枯らしの話が出てきていたのだが、PHPから物語を〜といって いただいた時に、最初に読んでもらいたいと提出した原稿は、 ヤマアラシのおじいさんの物語だった。 とにかく、おじいさんの話が書きたかったのだ。以前、文溪堂から しゅっぱんしたポンテとペッキの双子の野ネズミの物語に登場した ヤマアラシのおじいさんが、頭の中から離れなかったので、いつか 物語にしようと思っていたのだ。 けれど、最終的にはこの物語となった。 全部で80頁ほどで、すべての頁に絵も入っていて文字も大きく、 私にしたら、一番低学年向き風な絵童話と言えるかもしれない。 私は、ほとんどの物語を考えることはなく、主人公が現れて、その世界に 私が入っていければ、あとは、題名を書いてパソコンに向かって書き出すと、 物語が出来てくる感じで、最後をどういう結末にしようとか、悩んだり 決めて書く事はない。 主人公が現れるのは、だいたいが電車や飛行機や、乗り物での移動中に 浮かぶことが多かった。 けれど、このこがらしぼうやは、朝方、夢から覚める頃に現れた。 やけに悲しそうな木枯らしのぼうやの姿が見えた。 もっとアンニュイで、全身が茶色く悲しげな、けれど深く美しい瞳だった。 私はすぐに、その時に見た木枯らしの精霊の絵をパステルで描いてみると、 一気にお話が浮かんでった。 と、いう訳だ。 この物語には、木枯らしぼうやの他に、森の動物、そして、ジョロウグモ、 オニグモ、トカゲ、ゲジゲジ、ナメクジ、ムカデ、ガマガエルなど、 人には嫌われているものたちが登場する。 デフォルメするので、絵にするとまったく違ってくるが、最初の段階では、一応 図鑑で調べてそれぞれの虫などをスケッチしていたが、あまりの醜い 姿に、なんだか気持ち悪くなったりした。 いえいえ、愛情こめているのだが、そんなものたちが、この物語の中では 大活躍することになる。 人間世界では、すぐに整形することが平気な世の中になっているが、私は 整形はやっぱり反対だ。事故に遭ったりで一目に出れない姿になった場合とか は別として、前世があるとして、その使命や課題を自分に課して生まれた場合、 こういう顔で生まれよう〜というところまでも、計算して顔を選ぶ気がする。 なので、整形してしまうと、本来の乗り越えるべき学びを果たせないということ にもなるのではないかと思う。 さて、きらわれものの上に書いたような登場人物も、みんな容姿、見かけで 嫌われているのが実状だが、本当は綺麗な蝶となんら変わらないはずだ。 その価値観を決めるのは、人間だ。 見かけに囚われず、本心を見抜けるかのほうがずっと価値があるだろう。 木枯らしは、ちょっと時期的に遅い感じではあるが、こんな世界も 私たちの側で展開されていると思ってもらえたらいい。 夢に現れて、あっと言う間に本になった、こがらしぼうや、 ぜひ、手にとって読んでほしい。
by cinniyan
| 2018-01-26 07:44
| 私の絵本
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